価値ある掛け軸はどんな特徴がある?買取相場や買取のポイントを解説|愛知名古屋の骨董品買取は永寿堂へ

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価値ある掛け軸はどんな特徴がある?買取相場や買取のポイントを解説
掛け軸の価値メインイメージ

掛け軸は経年劣化により、気づかないうちに価値が下がる場合があります。買取を検討するにあたって、お持ちの掛け軸に価値があるのかどうか、疑問に感じる方もいるはずです。今回は、価値ある掛け軸の特徴や買取相場、高値で売るためのポイントについて解説します。

【目次】
価値ある掛け軸の特徴は?
 有名な作家によって作られた掛け軸
 古い年代に描かれた掛け軸
 しかるべき経路で入手した掛け軸
 肉筆で作られた掛け軸
掛け軸の買取相場
 山水画の買取相場
 花鳥画の買取相場
 水墨画の買取相場
 書画の買取相場
 仏画の買取相場
 中国画の買取相場
高い価値を持つ掛け軸の作家
 横山大観
 円山応挙
 上村松園
 斉白石
 伊藤若冲
 棟方志功
 富岡鉄斎
 川合玉堂
掛け軸を高く売るためのポイントは?
 手入れを無理にきれいに行わない
 箱や鑑定書などの付属品も一緒に査定へ出す
 入手経路を確認してから査定へ出す
 複数の掛け軸や骨董品があれば一緒に査定に出す
掛け軸の買取なら永寿堂にお任せ下さい
まとめ

 

価値ある掛け軸の特徴は?

価値のある掛け軸のイメージ価値があるとされる掛け軸は、次のような特徴をもっています。

  • 有名な作家によって作られた掛け軸

  • 描かれた年代が古い掛け軸

  • しかるべき経路で入手した掛け軸

  • 肉筆で作られた掛け軸

それぞれの特徴について解説します。

 

有名な作家によって作られた掛け軸

有名作家によって描かれた掛け軸は、価値が高くなる傾向があります。作品の価値は、落款(らっかん)や署名の有無で判断するのが一般的です。作者名は掛け軸の隅や木箱に記されていることが多いため、査定してもらう前に価値を判断したい場合には、一度作者名が書かれているかどうかを確認してみましょう。
ただし、有名作家の作品ほど贋作(がんさく)が多いといわれています。価値のある掛け軸かどうかを判断するには、制作した作家の名前を特定することが重要ですが、落款や署名だけで判断するのは難しい場合も多いです。自分で調べても分からない場合は、専門家に査定してもらうことをおすすめします。

 

古い年代に描かれた掛け軸

古い時代に作られた掛け軸は、価値が高くなる傾向があります。掛け軸は劣化しやすく、制作された年代が古ければ古いほど、良い状態で残るものは少ないです。その分希少性が高くなるため、価値があると判断されます。作家名が分かる場合は、生存期間から年代を判断するのが一般的です。
作家名が不明な場合は、描かれた掛け軸の画風やモチーフから年代を見極めます。山水や花鳥、宗教色の強さなどから、描かれたおおよその年代を判断することが可能です。

 

しかるべき経路で入手した掛け軸

入手経路からも、掛け軸の価値を判断できます。「先祖代々受け継がれてきた」、「権威ある人から譲り受けた」など、正規のルートにおいて手に入れた掛け軸であれば、価値があると判断される可能性が高いです。価値を見分けたいなら、どのような所有者を経て手元にあるのかを確認してみましょう。
とくに、美術館や博物館に収納された作品や、著名な美術収集家が所有していた作品は評価が高くなる傾向にあります。購入時の書類や値札がないかを確認してみましょう。入手経路を証明できる証拠があれば作品の信憑性が高まり、高額査定を受けられる可能性があります。

 

肉筆で作られた掛け軸

掛け軸の価値を、描き方の癖や特徴などから判断する鑑定士もいます。拡大鏡やルーペを使い、どのように濃淡が表現されているのかを確認するのが一般的です。濃淡が点で表現されている場合は「印刷」、線で表現されている場合は「肉筆」であることがわかります。
ただし、肉筆か印刷かを素人が見分けるのは難しいため、専門家や鑑定士による確認が必要です。掛け軸の価値がどれほどかを確認したい場合には、査定に出して確かめてみましょう。

 

掛け軸の買取相場

床の間の掛け軸掛け軸には、次のような種類があります。

  • 山水画

  • 花鳥画

  • 水墨画

  • 書画

  • 仏画

  • 中国画

それぞれの買取相場について解説します。

 

山水画の買取相場

山水画(さんすいが)の買取相場は、4,000円〜30万円程度です。山水画は中国に起源を持ち、人物画や花鳥画とともに東洋絵画の3大ジャンルのひとつとされています。山岳や河川など自然を題材とした絵画で、風景画とは異なり、創造の景色が描かれているのが特徴です。
中国の山水画には明瞭で力強い印象を受けますが、日本の山水画はにじみやぼかしといった技法を用いて繊細に表現されています。山水画は見る人の心を癒す幽玄(ゆうげん)が表現されていると考えられており、日本でも高い人気を誇る掛け軸です。有名作家が描いた作品であれば、数十万円を超えることもあります。

【山水画の買取相場】

作家名

作品名

買取相場

橋本関雪

竹林山水図

50,000円~10万円

川合玉堂

水墨山水図

20万~30万円

冨田溪仙

山水図

20,000円~30,000

 

花鳥画の買取相場

花鳥画(かちょうが)の買取相場は、15,000円〜25万円程度です。花鳥画は季節の変化を描いた東洋画で、花や鳥をはじめ、草木や虫、小動物などが描かれています。もともとは中国で体系化されたジャンルで、初期に制作された中国花鳥画には、花鳥画の代表的な画法である「鉤勒填彩(こうろくてんさい)」という技法が多く見られました。
その後、輪郭を描かずに色彩や筆のタッチを重視する「没骨法(もっこつほう)」も取り入られ、高く評価されています。花鳥画には人気が高いジャンルで制作された掛け軸が多く、買取価格に幅が見られます。ただし、有名作家の作品は数十万円の高値で取引されることも多いです。

【花鳥画の買取相場】

作家名

作品名

買取相場

王雪涛

花鳥画

20万円

堂本印象

花鳥画

30,000

椿椿山

花鳥画

30,000円~50,000

 

水墨画の買取相場

水墨画(すいぼくが)の買取相場は、50,000円〜20万円程度です。墨だけを用いて濃淡を表現する水墨画は歴史が古く、中国「漢」の時代に体系化されました。その後、山水画として日本に伝わり、日本独自の画風が多く誕生しています。中国の水墨画には明瞭な線で力強さが見られるのに対し、日本の水墨画はにじみやぼかしといった技法を多用するのが特徴です。

水墨画の掛け軸は、作品を描いた作家の知名度で買取価格が変わることが多いです。有名作家による掛け軸であれば、数十万円以上の価格が付きます。

【水墨画の買取相場】

作家名

作品名

買取相場

川合玉堂

水墨画

12万~17万円

北大路魯山人

水墨画

25万円

富岡鉄斎

水墨山水図

50,000

 

書画の買取相場

書画は、文字が絵に描かれた作品を指します。通常の文章とは異なり、書画では文字の表現方法が注目されることが一般的です。絵を描くのが苦手な人でも、文字を書くことはできるため、歴史上の人物による書画も多く存在します。
このような書画は、非常に高い値段で取引されることがあります。以下は買取金額の一例であるため、目安にしてください。

【書画の買取相場】

作家名

作品名

買取相場

須田剋太

書画

3万円程度

春浦宗煕

書画

10万円程度

熊谷守一

書画

20万円程度

 

仏画の買取相場

仏画の価格は一般的に、3万5千円から15万円ほどとされています。仏画の年代や作者がどのような人物かによって、買取価格が大きく変動します。古い仏画には時代や作者が明確でない場合もありますが、そのような作品でも高い価値が認められることがあります。
例えば「阿弥陀三尊像」という仏画は、現代でも作家がわかっていません。しかし買取金額3.5万円ほどです。その他の仏画については、買取価格の相場を以下に記載しています。

【仏画の買取相場】

作家名

作品名

買取相場

徳本上人

仏画

13万円程度

仏画

大威徳明王図

15万円程度

 

中国画の買取相場

掛け軸には「中国画」というジャンルもあります。中国の作家による書画や掛け軸といった作品も、市場では頻繁に取引されています。作家名や時代背景、真贋の鑑定など、専門性の高い骨董品ですので、絵画や掛け軸を専門に扱う買取店で査定してください。
飾る予定や愛着のない中国の掛け軸をお持ちでしたら、買取の検討をおすすめします。中国画の掛け軸の買取相場は、以下のとおりです。

【中国画の買取相場】

作家名

作品名

買取相場

宋文治

中国掛け軸

25万~80万円

粛親王

中国掛け軸

10万~25万円

呉湖帆

中国掛け軸

18万~30万円

 

高い価値を持つ掛け軸の作家

有名画家の掛け軸イメージ有名作家には、次のような方がいます。

  • 横山大観(よこやまたいかん)

  • 円山応挙(まるやまおうきょ)

  • 上村松園(うえむらしょうえん)

  • 斉白石(サイハクセキ)

  • 伊藤若冲(イトウジャクチュウ)

  • 棟方志功(ムナカタシコウ)

  • 富岡鉄斎(トミオカテッサイ)

  • 川合玉堂(カワイギョクドウ)

それぞれの買取相場について解説します。

 

横山大観

横山大観は、日本画の巨匠として知られる画家です。富士山を題材にした名画を数多く残しており、「大観といえば富士」といわれるほど高い人気を誇ります。横山大観が亡くなる直前に描いた作品も富士山でした。代表的な作品には、皇室に献上した「秩父霊峰春暁」や童子が川辺に佇む姿を描いた「無我」などがあります。
作品の特徴は、「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれる線画技法にあります。朦朧体は、色彩の濃淡で構図や被写体の形、光の加減などを表した技法です。輪郭線を用いずに線をぼかすため、はっきりと描く日本画の画風と仕上がりが大きく異なります。

横山大観の買取相場は数百万|代表的な作品7つとポイントを解説

 

円山応挙

円山応挙は、江戸時代に活躍した画家です。日本絵画の世界に写生を基に構成する絵画技法を取り入れ、従来にない表現を完成させています。円山応挙が描いた作品は人々を魅了し、「写生派の祖」と呼ばれるようになりました。
動物を多く手がけた円山応挙がよく題材にしていたのは虎です。当時日本に虎は存在していませんでしたが、毛皮から虎を想像して描いていたといわれています。有名な作品には、襖16面にさまざまな姿態の虎を描いた「遊虎図」があります。

円山応挙の買取は愛知名古屋の永寿堂へ

 

上村松園

上村松園は、美人画の名手として知られる女性画家です。「結婚して子どもを産むのが美徳」とされていた明治時代に、「未婚の母」として出産することを選び、誰にも頼ることなく自立して生活してきました。
その生き方は批判を浴びましたが、女性たちの社会的な価値を高めたいと考え、生涯にわたり気品あふれる女性像を描いています。1944年には、現在の「人間国宝」に相当する帝室技芸員に任命されました。代表的な作品には、女性初の文化勲章受章作となる「序の舞」があります。

【上村松園買取】上村松園の掛け軸買取は永寿堂へ

 

斉白石

斉白石(せいはくせき)は、湖南省湘潭の貧しい農家の出身です。家具に木彫りをする指物師でしたが、のちに画家や篆刻家、書家として活躍の場を広げました。彼の作品には、それぞれの分野での経験が生かされており、過去の芸術的な経歴が複層的に反映されています。
例えば、彼の指物師としての経験が色濃く表れているのが、人物画です。「清平福来図」に描かれるずんぐりした老人は、漫画的でユーモラスな印象を与えます。その一方で、肩や腰回りには木彫りの人形のような丸みがあり、立体感が感じられるでしょう。簡潔な筆致でも、対象の立体感を的確に表現するための熟練した技術がうかがえます。

 

伊藤若冲

伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)は、色彩豊かでリアルな花や鳥などを描く花鳥画の名手として知られています。平成以降急速に人気を博し、彼の展覧会や作品の出品は国内で大きな注目を集める作家です。
23歳までは家業を継いでいましたが、絵画に対する情熱が強く、40歳で家業を弟に譲りました。その後、自らは隠居生活を送ったとされます。裕福な家庭で育った若冲は、高価な材料を惜しみなく使い、時間をかけて現代に伝わる優れた作品を制作しました。代表的な作品は『動植綵絵』です。

伊藤若冲の掛け軸買取は愛知名古屋の永寿堂へ

 

棟方志功

1903年(明治36年)、棟方志功は青森市で鍛冶屋の三男として生まれました。幼い頃から絵を描くことが好きで、自ら油彩画を学び始めたとされます。
18歳のとき、文芸誌『白樺』に掲載されたゴッホの『向日葵』に感銘を受け、油彩画家を目指して友人たちと結成したのが美術サークル「青光画社」です。1924年(大正13年)に上京して帝展に入選を目指しましたが、何度も落選してしまいます。
その当時の作品である『八甲田山麓図』に觀られるのは、セザンヌなど後期印象派の影響です。同時期に、川上澄生の『初夏の風』に触れて木版画にも興味を持ち、1928年(昭和3年)には日本版画協会展で初入選し、油彩画の『雑園』でも帝展初入選を果たしました。

 

富岡鉄斎

若い頃から学者を志し、博学かつ多才であった富岡鉄斎(とみおかてっさい)は、幅広い書物を研究した文人画家です。書物からさまざまな画題を得て、多彩な作品を生み出しました。鉄斎は賛文を重視し、「わしの画を見るときはまず賛を読んでほしい」と述べるほどでした。
彼が選ぶ題材は、中国や日本の伝説だけでなく、限られた文献に基づく逸話など幅広いものです。彼は尊敬する聖賢や神仏について、各地の遺像や書物の挿絵、拓本などを研究し、独自の表現で豊かな人物像を描きました。代表的な作品は、『蘭亭曲水図』や『北野大茶湯図』です。

【富岡鉄斎買取】富岡鉄斎の掛軸買取は永寿堂へ

 

川合玉堂

愛知県で生まれた川合玉堂(かわいぎょくどう)は、京都で幸野楳嶺(こうのばいれい)などに学びました。後に上京して橋本雅邦(はしもとがほう)に師事し、狩野派の技法を学んだとされます。
四条派と狩野派の穏やかな調和を表現した川合の作風は、高い評価を受けました。文展開設時に審査員にも任命され、その後は官展で作品を発表しています。彼は日本の自然とそこで暮らす人々の素朴な生活に焦点を当て、情趣豊かな作品を残しました。
代表作の一つである『春雨』は、雨にしっとり濡れる木々や若葉が美しい情景を描いたものです。降りしきる春雨の中、筧の向こうに山桜がぼんやりと浮かびます。水車や草叢、小路を歩む農婦の姿を通して、自然の中で息づく生活の匂いが感じられる秀作です。

【川合玉堂買取】川合玉堂の日本画買取は永寿堂へ

 

掛け軸を高く売るためのポイントは?

高く売りに出す掛け軸高額査定を受けるためのポイントには、次のようなものがあります。

  • 手入れを無理にきれいに行わない

  • 箱や鑑定書などの付属品も一緒に査定へ出す

  • 入手経路を確認してから査定へ出す

  • 複数の掛け軸や骨董品があれば一緒に査定に出す

それぞれのポイントについて解説します。

 

手入れを無理にきれいに行わない

劣化しやすい掛け軸は、長期保管しているとシミや汚れが目立つことがあります。シミや汚れがある掛け軸は骨董品として価値が低くなるため、査定額が下がることも多いです。ただし、査定する前に無理に手入れをするのはおすすめしません。シミや汚れを素人がきれいにするのは難しく、逆に掛け軸の状態が悪化して価値が下がることがあります。

 

箱や鑑定書などの付属品も一緒に査定へ出す

掛け軸の売却時は、共箱や鑑定書などの付属品を揃えて査定に出しましょう。とくに共箱や鑑定書には、作者や年代が読み取れる情報が記されていることがあります。掛け軸から作者や年代が読み取れなくても、共箱の落款や鑑定書が本物の証明になることも多いです。買取業者によっては、付属品を揃えた状態でないと買取してもらえない場合があります。

 

入手経路を確認してから査定へ出す

掛け軸の価値は、入手経路から判断する買取業者も多いです。とくに価値が高い有名作家の掛け軸は、偽物が出回ることも少なくありません。作品の信憑性を高めるためにも、どのような経緯で掛け軸が手元にあるのかを確かめることが大切です。美術商や百貨店から手に入れた掛け軸であれば、本物である証明となり、高値で売れる可能性が高くなります。

 

複数の掛け軸や骨董品があれば一緒に査定に出す

複数の掛け軸があれば、まとめて査定に出すのがおすすめです。単体で査定に出すより、まとめて売ることで高値がつく可能性があります。複数の掛け軸のほうが高く売れるのは、買取業者の人件費や鑑定の手間が削減されるためです。ただし、掛け軸は劣化しやすいため、あまり時間を置くと価値が下がることがあります。査定に出すタイミングを見逃さないようにしましょう。

 

掛け軸の買取なら永寿堂にお任せ下さい

掛け軸の買取りは骨董品買取専門店の永寿堂へ骨董品買取り専門店の永寿堂では骨董品の豊富な買取実績があり、業界トップクラスの高価買取を実現しています。とくに、有名作家や古い年代の作品、著名画家が肉筆で描いた作品は、高価格での査定が可能です。買取方法は、店頭買取や出張買取、宅配買取からお選びいただけます。
価値の分からない掛け軸の買取相談も可能です。お手元に買取を検討する掛け軸をお持ちの方は、一度当店にご相談ください。

 

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510
・メールフォーム:https://www.eijyudou.com/contact/
・LINE ID:@721crjcp

 

まとめ

掛け軸の価値についてまとめイメージ掛け軸は、作家名や年代、入手経路から価値を判断します。共箱や鑑定書など付属品があれば本物の証明になり、高く売れる可能性が高いです。また、複数の掛け軸をまとめて査定に出すことで査定額が高くなる場合もあります。ただし、素人では掛け軸の価値を正しく判断できないことも多いです。掛け軸の正しい価値を知りたいなら、鑑定士に査定してもらいましょう。

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