日本では、時代劇や漫画、アニメなどで登場人物が「刀」を使用します。日本刀は古くから日本で使用されてきた武器であり、現在も届出を出すことで保有が許可されます。このことから現在は「武器」としてではなく「美術品」として、日本刀を保有している方もいるでしょう。
日本刀にはさまざまな種類があり、種類によって価値も変わります。日本刀を売却しようと考える方は、まず保有している日本刀がどんな種類に該当するのかをチェックしてください。
【目次】
日本刀の種類とその価値
太刀(たち)
打刀(うちがたな)
脇差(わきざし)
短刀(たんとう)
【鑑定区分別】日本刀の相場
保存刀剣
特別保存刀剣
重要刀剣
特別重要刀剣
日本刀の歴代最高額は?
日本刀の価値が高い理由
宝飾品として使われる
歴史的価値が高い
日本刀を高く売る3つのポイント
1.なるべく早く売る
2.錆を防ぐ
3.登録証を確認しておく
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まとめ
日本刀の種類とその価値
日本刀の種類は、大きく「太刀」「打刀」「脇差」「短刀」の4種類に分かれます。種類によって特徴が異なることはもちろん、その価値も変わるでしょう。
本章では4種類の日本刀について、特徴やおおよその価値を解説していきます。刀の特徴から、自身が保有している日本刀がどのような種類に該当するのか、またどれほどの価値があるのかを確認してみてください。
太刀(たち)
「太刀(たち)」とは、昔から日本で作られている大型の刀剣のことを指します。太刀は、刀身を下に向け腰から吊るすようにして持ち運ばれていました。
刃長は約80cm前後の刀剣で、相応の重量があります。同じ太刀でも、大きさや拵(こしらえ:外装のこと)によって、「大太刀」と「小太刀」の2種類に分かれます。「大太刀(おおたち)」は刃長が約90cm以上あり、太刀のなかでもかなり大型です。「小太刀(こだち)」は、刃長が約60cm未満の太刀で、鎌倉時代の中期頃から作られていました。
合戦の場面で太刀は、多く使用された騎乗用の武器です。刀の価値としても、太刀は値段の高い日本刀に分類されます。
打刀(うちがたな)
刀身を上向きにして腰から吊るすように持ち運ぶ日本刀は、「打刀(うちがたな)」と呼ばれます。室町時代の中期以降に作られた日本刀で、当時は多くの武士の間で流行したそうです。戦いの場で打刀が活躍したのは、幕末時代とされています。その当時は大きな合戦などではなく、少人数を相手に戦う際に使用されました。
打刀の刃長は約60cm以上であり、刀身の反りが浅いことが大きな特徴です。美術館などで展示される際は、武士が腰に吊るす場合と同様に刃が上向きになるように置かれています。
打刀は太刀と同様に、現代においても価値の高い日本刀として知られています。
打刀のなかでも著名なものといえば「村正(むらまさ)」です。村正は、室町から江戸時代初期にかけて作られた打刀です。
脇差(わきざし)
「脇差(わきざし)」とは、武士が打刀とともに使用していた刃長30~60cmの日本刀のことです。脇差という名称の由来には、さまざまなものがあります。一般的に言われているのは、腰の脇に差したからというのが説です。江戸時代以前までは、打刀ともに腰に携えていたことから、太刀とはと異なる外装が施されていたそうです。
脇差の種類は、その長さによって「大脇差」「中脇差」「小脇差」の3つに分けられます。大脇差に分類される刀は約54.5〜60.6cm未満、中脇差は約40〜54.5cm未満、小脇差は約40cm未満のものが該当します。
脇差の価値は太刀や打刀の3割程度とされており、比較的お手頃なものが多く見られるため、初めて日本刀を購入するという方にもおすすめです。
短刀(たんとう)
「短刀(たんとう)」は脇差よりも短い、刃長30cm以下の日本刀が該当します。実はこの「短刀」という呼び方は比較的近年になってから名付けられたもので、かつては「腰刀(こしがたな)」と呼ばれていました。また刃長が長いものを「太刀」、そして短いもの(短刀)を「刀」と呼ぶこともあったそうです。
短刀はその他の刀とは異なり、力が弱い女性や子どもが護身用として携帯していたこともありました。現在の価値としては、短刀は太刀や打刀の半分ほどが相場とされています。
【鑑定区分別】日本刀の相場
日本刀の相場価格は、どれほどなのでしょうか。日本刀は種類はもちろんのこと、保存状態によっても相場価格が異なります。日本刀の保管状態は、「保存刀剣」「特別保存刀剣」「重要刀剣」「特別重要刀剣」の4種類です。
本章ではそれぞれの刀の状態はもちろんのこと、相場価格なども解説していきます。
保存刀剣
保存刀剣とは、江戸時代までに造られた刀剣のことです。銘が正しいもの、または南北朝時代までに作られた日本刀のなかでも著名刀工材銘だけを指します。銘が不明確であっても年代や系統、国が明確であれば、多少の傷がある刀であっても観賞用とされるケースも多くあるのです。
保存刀剣の価格相場は、10万〜100万円ほどと幅があります。もちろん綺麗であるほど、高額になることが期待できます。
特別保存刀剣
特別保存刀剣とは、保存刀剣のなかでも極めて状態が良い日本刀のことを指します。状態はもちろんのこと、見た目も金額を左右する重要なポイントです。価格相場は30万~300万円ほどで、保存刀剣よりもさらに高額になる傾向があります。
保存刀剣と特別保存刀剣には、基本的な条件の違いはありません。状態の良し悪しが、金額を大きく左右します。自宅に日本刀を保管している方は、できる限りよい状態で保管しておくのがおすすめです。
重要刀剣
重要刀剣とは、特別保存刀剣のなかでも平安時代から江戸時代に作られた日本刀に限った呼び方です。刀自体の状態やクオリティが高いことも条件であり、国が認定する「重要美術品」にも準ずるほどの品質を保つ日本刀だけが分類されます。
「重要刀剣」に分類されるためには、かなり厳しい基準をクリアしなければなりません。しかし基準が高いということは、その分価値も高くなるということです。現在の価値にすると100万〜500万円ほどが相場価格となっています。
特別重要刀剣
特別重要刀剣には、重要刀剣のなかでも特に状態が良い日本刀が分類されます。当然、仕上がりのクオリティも特別なものでなければなりません。重要刀剣と同様に、国認定の重要美術品としても認められるものであり、さらにその上位と同等のものしか指定されません。まさしく「特別重要刀剣」は日本刀のなかでも、最高ランクの刀剣といえるでしょう。
もちろん希少価値もかなり高く、相場価格は500万円以上となります。品物によっては1,000万円以上の剣刀もあります。
日本刀の歴代最高額は?
日本刀の価格は、安いもので10万円程度、高いものは1,000万円を超えます。そこで気になるのが「では今までで最も高額な取引がされた日本刀とは、いったいどんなものなのか」という点です。
過去最も高い値段がついた日本刀は、「大包平(おおかねひら)」です。国宝ともされており、古備前派の刀匠である包平が平安時代に作ったものです。
姫路城の修復をおこなったことでも知られる池田輝政が持っていた刀として知られており、それ以降、池田家が刀を受け継いできました。
昭和42年に国(当時の文部省)が6,500万円で譲り受け、現在は東京国立博物館に所蔵されています。現在の価値に換算すると、2億6,000万円です。この大包平が現代において、最も高額で取引された日本刀とされています。
日本刀の価値が高い理由
日本刀の価格は青天井です。これは、「大包平」のように億単位の価値がつく日本刀もあることからもわかるでしょう。「大包平」のほかにも、何千万円もの値段がつく日本刀は少なくありません。ではなぜ、日本刀はこれほど高値で取引されているのでしょうか。
本章では、日本刀の価値が高い理由を「宝飾品として扱われている」「歴史的価値が高い」といった2つを解説していきます。
宝飾品として使われる
現代では、日本刀は武器ではなく宝飾品の一つとして扱われています。きらびやかな輝きを放つ日本刀の大きく反った刀身は、人を惹きつける一因です。また柄や鍔(つば)、鞘(さや)など細部に至るまできめ細かな工夫が施されていることからも、宝飾品としての価値が高まっています。
刀匠は、丹精込めて日本刀を作り上げます。一度にたくさん作ることができず、数が限られていることもその価値を高めている理由でしょう。
歴史的価値が高い
日本刀は美しいだけでなく、歴史的価値も高いものです。作られてから何百年もの時間が経過しているにもかかわらず、今もなおその輝きを失わない日本刀は、希少価値が高いとされます。
なかでも「国宝級」とされる刀匠が造った日本刀は、世に流通しているものも極めて少なく、それだけ価値も高くなります。
日本刀は、宝飾品としての美しさや歴史的価値、刀匠の技術力、希少性などが詰まったものです。高額で取引されるのも当然でしょう。
日本刀を高く売る3つのポイント
日本刀は宝飾品としても高い水準を誇ることはもちろん、歴史的価値や希少性なども相まって、高額で取引されることが多いものです。状態によっては、さらに高額で取引されることもあります。
では日本刀をより高額で売るためには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。本章では日本刀を高く売るために、押さえておきたいポイントを3つ解説します。
1.なるべく早く売る
日本刀を高く売るポイントとして、まずは「なるべく早く売る」ということが挙げられます。日本刀は、そもそも武器として用いられていました。数百年経ってもその切れ味を保ち続けるためには、適切な手入れが必要です。
しかし、刀に関する知識を持たない素人にとって、「適切な手入れ」をおこなうことは決して簡単なことではありません。刀を売却する際は劣化してしまう前に、つまりできるだけ早めに売却することをおすすめします。
2.錆を防ぐ
早く売るほうが良いことはわかっていても、「もう少しだけ、自宅で鑑賞したい」と考える方もいるでしょう。その際に気をつけておきたいのは、「錆(サビ)を防ぐ」ことです。錆は、刀にとって天敵です。
錆は刀身が酸化することによって生じますが、お手入れで予防することができます。ティッシュペーパーなどに油を染み込ませ、刀身全体にごく薄く塗ってみてください。
3.登録証を確認しておく
日本刀をより高額で売却するためには、日本美術刀剣保存協会で鑑定を依頼すると良いでしょう。刀を鑑定してもらい鑑定書を発行してもらうことは、いわば「刀に箔をつける」という意味を持ちます。
しかしこの鑑定には、数万円の費用がかかります。そこまで価格の高くない刀であれば鑑定の必要はないでしょう。鑑定への依頼を検討する場合は、「登録証」を調べて判断するのがおすすめです。
日本刀を売るなら永寿堂にお任せ下さい
永寿堂は愛知・岐阜・三重といった東海エリアを中心に、全国で刀や甲冑といった武具の買取をおこなっています。
江戸時代末期まで、ときに武士の身を守理、ときに相手を攻撃するために用いられてきた日本刀は、日本の歴史を知るうえでも重要なものです。
永寿堂では日本刀の他にも、鎧や兜、旧日本軍の軍服・軍章などの買取をおこなっています。
万が一劣化してしまっているものでも、希少性の高いものは高額な値段がつくこともあるため、ぜひお気軽に無料査定をご利用ください。
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まとめ
日本刀には太刀・打刀・脇差・短刀など、さまざまな種類があります。また日本刀は銘や状態によって、「保存刀剣」「特別保存刀剣」「重要刀剣」「特別重要刀剣」などに分けられます。
宝飾品としての美しさを誇るのはもちろんのこと、歴史的価値や希少性の高い日本刀は、現代でも高額な取引が期待できます。自宅で保管している日本刀を売却したい方は、ぜひ刀の買取り店 永寿堂へお問合せください。
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