ビスクドールはフランスで作られた人形です。多くの有名メーカーが作っており、長い歴史があります。この記事では、ビスクドールの有名メーカーや歴史などを解説するため、売却を検討している場合はぜひ参考にしてみてください
【目次】
ビスクドール(bisque doll)とは
ビスクドールの特徴
製造方法による種類の違い
フランス製の特徴
ドイツ製の特徴
日本製の特徴
ビスクドールの歴史
ビスクドールの有名メーカー
Jumeau(ジュモー)
Bru Jeune(ブリュ)
Francois Gaultier(ゴーチェ)
Kestner&Co(ケストナー)
Armand Marseille(アーモンド・マルセル)
価値の高いビスクドールの特徴とは
評価の高いブランド・作家の作品
箱など付属品が揃っている
保存状態がいい
出来栄えがいい
サイズが大きい
ビスクドールの買取は永寿堂にお任せください
まとめ
ビスクドール(bisque doll)とは
ビスクドールは、焼き重ねられた磁器の顔が特徴の人形です。フランス語で二度焼きを意味するビスキュが語源とされています。陶磁器のようなきれいな顔と、濡れたような透き通る瞳が特徴的な人形です。
ビスクドールには、頭と胸が一体になっているタイプや瞳が閉じるタイプ、ヤギの革が使われたタイプなどさまざまあります。時代の流れとともに、女の子が楽しめるような工夫が施されてきました。
ビスクドールの特徴
ビスクドールには、製造国や製造方法による違いがあります。ここからは、以下に示すビスクドールの4つの特徴について見ていきましょう。
・製造方法による種類の違い
・フランス製の特徴
・ドイツ製の特徴
・日本製の特徴
特徴を知っておくと、自分の持っている人形がどの種類のビスクドールかを見分けられます。以下でそれぞれ紹介するので、特徴を知りたい方は参考にしてみてください。
製造方法による種類の違い
ビスクドールの製造方法は、以下の2種類です。
・プレスドビスク
・ポアードビスク
プレスドビスクとは、陶土を人形の型に入れて焼く製法のことです。初期に作られたビスクドールに多い製造方法といわれています。対してポアードビスクは、液状のポーセリンと呼ばれるものを型に流し込んで焼く方法です。
大量生産ができる方法のため、のちにポアードビスクが製造方法の主流になりました。
フランス製の特徴
フランスは、ビスクドールが最初に生まれた場所です。初期のフランスでは、アルカイックスマイルと呼ばれる口びるを閉じたまま微笑む表情のビスクドールが多く製造されました。その後は、オープンマウスと呼ばれる口を開いた表情のものが作られています。
時代に合わせて、表情を変えて子どもらしい造形をしたビスクドールが登場するようになりました。フランスの主なメーカーは、ジュモーやブリュなどです。
ドイツ製の特徴
ドイツ製のビスクドールの特徴は、顔立ちがはっきりとしており、健康的な肌の色をしていることです。華やかな印象はありませんが、シンプルな美しさを持っています。また、吹きガラスで作られているブローアイも多くの工房で採用されていました。
1892年にドイツの工房がドールで取った特許は、スリープアイです。スリープアイとは、起きていると目が開き、寝かせると閉じる仕掛けを指します。この技術は多くの人形に使われており、子どものころに遊んだ人形で見たことがある方も多いでしょう。ドイツの主なメーカーは、ケストナーやアーモンド・マルセルなどです。
日本製の特徴
日本製のビスクドールは、種類が2つあります。
・モリムラドール
・サクラビスク
モリムラドールは磁器製の頭をしており、ドイツの人形に近い表情でありながら、どことなく日本人らしく見えるのが特徴です。製造数が少ないため、現存するビスクドールも多くはありません。対してサクラビスクは、日本の市松人形の影響を強く受けました。
日本製のビスクの中には、ドイツ製と同様に寝かせると目を閉じるものも製造されています。主なメーカーは、シノダやヤマダイなどです。
ビスクドールの歴史
ビスクドールは、18世紀に作られたのが始まりです。初期のドールの目は、磁器に直接描かれていました。その後、ガラスの目などがはめ込まれています。当時はおもちゃとしてではなく、鑑賞用の人形として上流階級の女性たちが使用していました。
おもちゃとしての需要が高まったのは、18世紀後半です。その背景には、産業革命による富裕層の増加や、日本の市松人形の影響が大きかったといいます。需要が高まっていくとともにビスクドールの技術が高まり、ポーズが取れるタイプや動くタイプなども登場してくるようになりました。
ビスクドールの有名メーカー
ビスクドールで有名なメーカーは、以下の5つといわれています。
・Jumeau(ジュモー)
・Bru Jeune(ブリュ)
・Francois Gaultier(ゴーチェ)
・Kestner&Co(ケストナー)
・Armand Marseille(アーモンド・マルセル)
それぞれ有名メーカーの特徴などを紹介します。自分の持っているビスクドールがどのメーカーのものなのか、ビスクドールにはどのようなメーカーがあるのかなど気になる方は、参考にしてみてください。
Jumeau(ジュモー)
Jumeauは、フランス生まれのメーカーです。19世紀頃に設立され、フランスのビスクドール界を牽引したメーカーの一つともいわれています。1851年のロンドン博覧会ではデザイン賞を受賞しますが、衣装への賞だったそうです。
その後、人形の制作にも力を入れて、1855年にはパリ博覧会・ロンドン博覧会にて、衣装だけではなく人形の美しさも評価されています。憂いを含んだ表情はJumeauならではといわれており、現在でも高い価値がつくビスクドールです。
Bru Jeune(ブリュ)
Bru Jeuneも、19世紀頃にフランスで設立されたビスクドール工房です。上品で美しい姿をしており、意思があるかのような強い眼差しをしています。Bru Jeune創業者であるレオン・カシミール・ブリューは、数多くの特許を取得したことで有名でした。
特許を取得したのは、1つのヘッドに2つの表情を持つサプライズドールや、関節を動かせる木製のボディなどです。衣装の研究もしており、Bru Jeuneのビスクドールは年々進化していきました。アンティーク品として現在でも高く評価されています。
Francois Gaultier(ゴーチェ)
Francois Gaultierは、フランス最大のビスクドール工房として名をはせたメーカーです。Francois Gaultierで高い技術をほこっていたのが、頭部でした。頭部の製造では特許を取得しており、他社へも頭部を提供していました。
Francois Gaultierのビスクドールの特徴は、大きな瞳とエクボのついた二重あごです。赤ちゃんを思い出させる形態が人気を集めました。
Kestner&Co(ケストナー)
Kestner&Coは、ドイツで古い工房といわれています。幅広く展開しており、フランスにもヘッドを提供していました。Kestner&Coの特徴は、頭部が漆喰のような物質で塞がれていることです。
Kestner&Coオリジナルで、その部分が確認できればメーカーのものであると証明できます。さらに、眉毛は太眉で下がりぎみであることも特徴です。
Armand Marseille(アーモンド・マルセル)
Armand Marseilleは、小さな工房から世界に名をはせるほどに成長したビスクドール工房といわれています。多くのビスクドールを制作しており、その中でも人気が高いのが370です。
Armand Marseilleが作った中でも完成度が高く、「フローラドーラ」という商品名が付けられて売られていたものもあります。ボディをレザーで作っているのが特徴で、アメリカでとくに人気を集めました。
価値の高いビスクドールの特徴とは
価値の高いビスクドールには、以下のような共通点があります。
・評価の高いブランド・作家の作品
・付属品が揃っている
・保存状態がいい
・出来栄えがいい
・サイズが大きい
それぞれどのような場所を見ればいいのか、どのような特徴があるのかを解説します。自分の持っているビスクドールの価値が高いのかどうかが気になる場合は、以下を参考にしてみてください。
評価の高いブランド・作家の作品
ビスクドールは評価の高いブランドか、作家のものであるかを査定において確認されます。有名なブランドや作家のものであれば、価値が高いと判断されやすいでしょう。ビスクの作者やメーカーを判断するときには、後頭部から首筋あたりをチェックしてみてください。
刻印が書かれていれば、そこから作品名や製造年月日などを確認できます。さらに、ボディの腰付近にあるスタンプやシール、靴の刻印などもメーカーを判別する手段の1つです。どこで作られたものかを知りたいときには、確認してみてください。
付属品が揃っている
ビスクドールを売却するときには、付属品が揃っているかどうかをチェックしておきましょう。付属品を保管しておくことで、査定額も上がります。ビスクドールの付属品は、以下のものです。
・箱
・保証書
・証明書
・着替えの衣装
・人形用の椅子
・机
・トランク
付属品は大切に保管しておいて、一緒に売れるように準備しておいてください。
保存状態がいい
ビスクドールは、保存状態がいいことも重要です。いくら人気のブランドが製造していたとしても、保存状態によっては査定額に差が出ることがあります。頭部に亀裂が入っていたり、足や手にキズがあったりすると、評価が下がってしまうでしょう。
ビスクドールは破損しやすいものなので、取り扱いには十分に注意してください。湿気や虫、直射日光に弱いため、風通しのいい日陰で保管するのがおすすめです。
出来栄えがいい
ビスクドールは、出来栄えも重要視されます。とくに顔やボディ、目、衣装の出来栄えが査定に響くことが多いです。顔は美しさ、目は技術力などを見極めるためにチェックされます。
ビスクドールのボディは、製造年によって主流となっていた素材が異なるのが特徴です。そのため、ボディはよくチェックされます。衣装に関しても、アンティーク素材が使われているかなどが重要視されるようです。
出来栄えに関しては、かなり重点的にチェックされるでしょう。
サイズが大きい
ビスクドールのサイズは、大きいと価値が上がりやすい傾向にあります。ただし、上記の要素よりも重要度はそれほど高くはありません。一般的には、出来栄えやどのブランドかなどを考慮して評価が決定されるため、小さいからといって価値がないと決めつけて処分しないようにしましょう。
あくまでも1つの要素として考えておくのがおすすめです。
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ビスクドールの買取りについてはこちらの記事もご参照ください。
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まとめ
ビスクドールは、磁器の顔が特徴の人形です。きれいな肌に美しい瞳を持っており、フランス製やドイツ製、日本製などさまざまな種類があります。ビスクドールの歴史は古く、18世紀から作られました。
当初は上流階級の女性が鑑賞用として所有していましたが、徐々に女の子のおもちゃとして広まります。ビスクドールは数多くのメーカーから発売され、JumeauやBru Jeuneなどが主流です。もしも売却を検討している場合は、制作したメーカーや付属品などを確認しておきましょう。
売却する買取専門店を決めていない場合は、永寿堂にお任せください。ビスクドール以外にもソフビの買取を検討している方は、以下の記事も参考にしてみましょう。
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