茶道具の鑑定・査定について解説│茶道具の買取に関する基礎知識

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茶道具の鑑定・査定について解説│茶道具の買取に関する基礎知識
茶道具鑑定メインイメージ

茶道具の売却を考える際には、鑑定と査定の違いについて知っておくことが重要です。この記事では、茶道具の鑑定と査定の意味についてそれぞれ解説し、買取で押さえておきたいポイントをご紹介しています。永寿堂では確かな知識にもとづいた鑑定をおこない査定額を提示しておりますので、茶道具を手放す際はぜひご相談ください。

【目次】
茶道具の鑑定の重要性
茶道具の「鑑定」と「査定」は異なる
茶道具の鑑定・茶道具買取で重視されるポイント
 作家と産地
 年代
 保存状態
代表的な茶道具の種類
 茶碗
 茶釜
 棗(なつめ)・茶入(ちゃいれ)
茶道具の買取なら永寿堂にご相談を
まとめ

 

茶道具の鑑定の重要性

鑑定対象の茶道具茶道具の鑑定は、その茶道具が持つ真の価値を見定めるために重要な意義があります。鑑定書の付いていない茶道具は、鑑定をおこなうことにより真贋を見定め、本当の価値を明確にできるでしょう。

鑑定額とは、端的に言うと市場価格を指します。つまり骨董品などを取り扱う買取業者が、品物をお客様に対して販売する価格のことです。

骨董品の鑑定とは何か解説します!

 

茶道具の「鑑定」と「査定」は異なる

様々な茶道具茶道具の「鑑定」と「査定」は混同されがちですが、実は異なる意味を持ちます。鑑定が茶道具の真価を見極めるプロセスなのに対して、査定は買取業者が茶道具を買取する価格を決めることです。

買取業者は、鑑定で割り出した市場価格を参考にして相場やトレンドなども考慮し、最終的な買取価格を依頼者に提示します。買取業者が利益を出す仕組みは、査定額で買取した茶道具を市場価格で販売するという手法によるものです。そのため、査定額が鑑定額を上回ることは原則としてありません。

 

茶道具の鑑定・茶道具買取で重視されるポイント

鑑定する必要のないお稽古用の茶道具茶道具の鑑定や買取で重視されるポイントは、おもに次の3つです。

  • 作家と産地
  • 年代
  • 保存状態

茶道具は、これらの要素を総合的に見て鑑定されるます。具体的なポイントを項目別に確認していきましょう。

 

作家と産地 

茶道具の作家と産地は、鑑定でとくに重視されるポイントです。有名作家による茶道具は、芸術的な価値が高いことに加えて、文化的・歴史的な価値も評価されやすいでしょう。

例を挙げると、約450年の伝統を誇る茶碗師の樂家は、シンプルで美しいデザインの樂焼が高く評価されています。また、樂焼を基礎として大樋長左衛門(おおひちょうざえもん)が発展させた大桶焼は、独特な飴色の発色が美しい作品です。

茶道具の産地は日本各地にあり、地域ごとに独自の製法で作られています。代表的な茶道具の産地と、その特徴を以下でご紹介しています。

  • 備前焼:素焼きの陶磁器の表面に塗る釉薬(ゆうやく・うわぐすり)を使わず、絵付けもしない焼き物です。土の状態や焼成時の温度変化などで自然に模様ができるため、同じ色や模様の作品は一つもありません。
  • 美濃焼:日本の陶磁器の半数以上を生産する主要な生産地です。美濃焼の様式は多様で、「志乃」「黄瀬戸」など15品目が伝統工芸品として指定されています。
  • 有田焼:日本で初めて磁器が作られた産地として知られ、色彩の鮮やかさや絵付けの緻密さから、日本だけでなく海外でも高い評価を得ています。
  • 京焼:茶の湯の流行とともに広まった焼き物で、樂家の樂茶碗は京焼のひとつです。さまざまな技法が融合し、多様性に富んだスタイルで作られています。

参照:佐川美術館

参照:金沢市

参照:公益社団法人 岡山県観光連盟

参照:美濃焼伝統工芸品協同組合

参照:有田観光協会

 

年代 

茶道具は、制作された年代が古いほど希少性が高いとされています。とくに、茶の湯が武士たちの間で流行した江戸時代中期から後期に作られた茶道具は、美術品としての価値が高く評価される傾向です。

単純に年代が古ければ評価が高いというわけではなく、現存数が少ない茶道具ほど希少価値が上がります。一方、明治時代以降に作られた茶道具でも、西洋文化と伝統技法を融合させた新しいスタイルが芸術性の観点で高く評価されている作品もあります。茶道具の鑑定には、茶道に関わる時代背景への理解や、美術史の知識が必要です。

 

保存状態 

茶道具の鑑定では、保存状態もチェックされます。一般的には、見た目が美しく傷や汚れが少ない茶道具ほど高く評価されます。色あせなどの経年劣化は保管方法に気をつければある程度防げるため、次のポイントを押さえて保管しましょう。

  • 除湿剤で湿気を取り除く
  • 直射日光の当たらない暗所で保管する
  • 防虫剤で虫食いを防止する

そのほかに金属製の茶釜は、錆を防ぐために使用したら水洗いしてよく乾燥させ、薄く油を塗ってから箱に入れるというような手入れが必要です。茶道具は扱いが難しく、間違ったケアをすると色あせや傷ができて価値を下げてしまう可能性があります。正しい手入れの方法がわからない場合は、乾いた布でほこりや汚れを取るくらいに留めておきましょう。

 

代表的な茶道具の種類

茶道具の茶碗茶道具とは茶道に使う道具全般を指し、その種類は多岐にわたります。ここでは、そのなかでも代表的な以下の茶道具をご紹介します。

  • 茶碗
  • 茶釜
  • 棗(なつめ)・茶入(ちゃいれ)

おもな茶道具の特徴を知って、茶道具についての理解を深めましょう。

 

茶碗 

茶碗とは、本来お茶を飲むときに使われる器を意味します。その由来は中国にあり、奈良時代から平安時代に日本へ伝わったものです。茶碗には多数の種類が存在し、その一部を以下に挙げています。

  • 井戸茶碗:朝鮮茶碗のひとつで、16世紀に作られた焼き物です。朝鮮半島では日常生活に使う雑器だったが、日本に伝来し茶の湯に適した器として重宝さました。
  • 唐津焼:粗い土を使った陶器で、桃山時代から茶陶として茶道の世界で愛用されてきた歴史があります。
  • 萩焼:樂焼や唐津焼と並び、茶の湯に使われる日本の伝統的な焼き物です。使用するとお茶を吸収して器の色が変化していくため、その様子が「七化け」と呼ばれています。

参照:唐津観光協会

参照:国土交通省

 

茶釜 

茶釜とは、茶道で湯を沸かすときに使う釜です。茶釜を制作する職人は、釜師(かまし)と呼ばれます。室町時代の終わりごろ、茶道が世に広まるのにともなって、専門職人である釜師が登場しました。

釜師の代表例は、大西清右衛門(おおにしせいえもん)です。大西清右衛門は京都の釜師の家系で、室町時代後期から現在まで16代にわたって続いています。表千家・裏千家・武者小路千家の三千家が使用する茶道具を手がけ、茶道の千家十職に名を連ねています。

そのほかに、京釜を生み出した西村道仁(にしむらどうにん)や、人間国宝に認定された角谷一圭(かくたにいっけい)などが有名です。

 

棗(なつめ)・茶入(ちゃいれ) 

棗は、抹茶のひとつである薄茶を入れるための器です。果物のナツメに似た形をしており、平棗や長棗、利休棗などの種類があります。木製に漆を塗って仕上げられたものが多いですが、象牙や珊瑚などの素材を使用して作られた作品も存在します。

棗は茶を入れる実用品としてのみならず、美術品としての価値が評価されやすいジャンルです。蒔絵や彫刻などの細工が精巧に施された作品や、有名作家による作品はとくに高く評価される可能性があります。また、明治時代以前の古い年代に作られた棗は、骨董品として高い価値が付く傾向にあります。

茶入も抹茶を入れるための容器ですが、こちらは薄茶ではなく濃茶を入れる用途で使われる道具です。茶入には以下のように、和物や唐物などの種類があります。

  • 和物:中国から陶磁器の茶入が伝わり、後に日本の瀬戸で陶器として作られるようになりました。和物茶入とは瀬戸茶入を意味し、そのほかの国産の茶入は国焼茶入と呼ばれています。
  • 唐物:中国において宋代から元代にかけて制作された茶入です。日本に伝来し足利将軍家の御物として高い評価を受けましたが、和物茶入が普及するとともに実用品として使われる機会が減りました。しかし、現在では格の高い茶道具として位置づけられています。

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茶道具の買取なら永寿堂にご相談を

茶道具や骨董品の買取店永寿堂では、茶道具の買取についてご相談いただけます。代表的な茶道具としてご紹介した茶碗や茶釜以外にも、茶杓や炉、風炉釜、掛軸、菓子器など、茶道具全般をお取り扱い可能です。
古い茶道具や傷んでいる品物でも、高額買取できる可能性がございます。査定料は無料で、店頭買取や出張買取、宅配買取に対応しておりますので、ぜひお気軽にご依頼ください。

※当店では買取のご相談はお受け致しますが、有料や無料での鑑定業務は行っておりません。

 

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510
・メール:info@eijyudou.com
・LINE ID:@721crjcp

 

まとめ

茶道具鑑定まとめイメージ専門知識のある買取業者は茶道具を買取する際に、鑑定をしてから査定額を出すのが一般的です。茶道具の作家や産地、年代、時代背景に関する正しい知識を持った買取業者であれば、適正な鑑定ができるでしょう。
保管方法が難しい茶道具は、色あせたり傷んだりする前に早めの売却がおすすめです。まずは、茶道具の取り扱いが可能な買取業者に相談してみましょう。

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