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漆器の買取・査定のポイントは?著名な漆芸家なども併せてわかりやすく解説
漆器買取りのメインイメージ

当店では漆器の買取りをしております、今回は漆器についての記事を記載させて頂きます。漆器は、木の樹液を塗って仕上げた器です。日本での歴史は古く、一部の漆器は伝統工芸品に指定されています。買取時は、著名な漆芸家の作品や、有名産地の漆器であるほど高値で取引されるのが特徴です。
漆器の買取や査定のポイントを紹介します。手元に売却したい漆器がある場合は、ぜひ参考にしてください。

【目次】
漆器とは
 漆とは
 漆器の歴史
 漆器の種類
高価買取してもらえる可能性がある漆器製品
 お椀
 櫛(かんざし)
 香合
 棗(なつめ)
 菓子器
著名な漆芸作家
 北村 昭斎
 小森 邦衞
 音丸 耕堂
 増村 紀一郎
 室瀬 和美
漆器の買取・査定に関する3つのポイント
 1.著名な作家の作品であるか
 2.天然素材の作品か
 3.産地がどこか
漆器の買取なら永寿堂へお任せください
まとめ

 

漆器とは

漆器の懐石道具漆器(しっき)とは、木や紙などにウルシの木から採取した樹液を塗り重ねた器のことです。石川県のほか、福島県、和歌山県などが漆器の産地として知られています。
日本の伝統工芸品である漆器は、高い耐久性と美しい見た目が特徴です。その歴史は古く、縄文時代には漆製品が誕生していたといわれています。まずは、漆器の歴史や種類についてみていきましょう。

 

漆とは

そもそも「漆」とは、ウルシの木に傷をつけ、そこから採取する樹液のことです。採取は樹齢10年以上の木を対象に行われ、採れる量は1本の木から年間200gほどといわれています。
ウルシは北海道から九州まで広範囲に生育する木ですが、その数は決して多くはありません。そのため、国産漆は大変貴重で、実際には中国産漆が多く使用されています。
また、天然の漆は、環境や人の健康に優しい塗料として近年注目を集めています。耐久性に優れ、長年使用できることも大きな特徴です。

 

漆器の歴史

漆の歴史は古く、縄文時代には土器や農工具などに漆が使われていたといわれています。奈良・飛鳥時代になると仏具や寺院などの塗装に用いられるようになりました。
漆器業が盛んになったのは、鎌倉・室町時代になってからのことです。当時、漆器は貴族たちが使う食器でした。
江戸時代になると、全国各地で漆器が生産されていきます。石川県の輪島塗や、福島県の会津塗が誕生したのもこの時期です。
やがて、貿易が盛んになり、漆器も海外へ輸出されるようになります。日本の伝統美が感じられる漆器は海外で人気を博し、「JAPAN」の名で親しまれるようになりました。
現代は伝統を受け継ぎつつ、時代に沿った漆製品が数多く生産されています。お椀だけでなく、盆に皿など商品の種類やカラーバリエーションも豊富です。

 

漆器の種類

漆器は石川県の輪島塗をはじめ、福島県の会津塗などさまざまな種類があります。

  • 輪島塗(石川県)

  • 会津塗(福島県)

  • 紀州漆器(和歌山県)

  • 津軽塗(青森県)

  • 川連漆器(秋田県)

  • 鎌倉彫(神奈川県)

また、漆器の名産地である石川県では、輪島塗をはじめとする以下の漆器が伝統工芸品に指定されています。

  • 輪島塗

  • 山中漆器

  • 金沢漆器

山中漆器は、木目を活かしたやわらかな風合いが特徴です。茶道文化が根付く石川県の金沢漆器には、華やかな蒔絵が施されています。

 

高価買取してもらえる可能性がある漆器製品

綺麗な蒔絵の入った漆器漆器製品には、食事に使うお椀をはじめ、櫛(かんざし)や香合、棗(なつめ)などさまざまな種類があります。買取価格もそれぞれ異なるのが特徴です。
ここからは、高価買取の可能性がある漆器製品の特長を紹介します。なかには10万円以上の値が付くケースもあるため、手元に不要な漆器がある場合は、参考にしながら処分や買取などを検討してみてください。

 

お椀

お椀は、漆器のなかでも生産量が多い品です。料亭や割烹などで使用されるほか、コレクターからの需要が期待できます。
なかでも高値が期待できるのが、日本三大産地で作られているお椀です。前述した山中漆器の場合、10万円前後で取引されることもあります。
また、美しい蒔絵が施されたお椀も高値が付きやすい品です。実際に食卓で使えるよう、ある程度数が揃っているものも一定の需要が見込まれます。

 

櫛(かんざし)

櫛(かんざし)は、和装に欠かせないアイテムです。なかでも蒔絵や螺鈿(らでん)加工が施された漆芸品は、高値で取引されます。品物によっては、5万円前後の値が付くこともあるでしょう。
日本ならではの伝統技術が施された櫛は、海外の愛好家や旅行者からも人気です。華やかな金工細工が施された櫛も、買取時に高値が期待できます。

 

香合

香合(こうごう)とは、焚く前の香(こう)を入れる蓋つきの容器のことです。陶器製、金属製、漆器製の3種類があり、漆器製の香合は香木(こうぼく)を焚く際に用いられます。
香を焚く主なシーンは、亭主が客人へと抹茶を振る舞うお茶の席です。亭主は湯を沸かす炭とともに香を焚き、香りで客人をもてなします。
漆器製の香合の多くには、蒔絵や鎌倉彫などが施されています。それらの美しさを愛でることも茶席での楽しみのひとつです。価値を有する香合であれば、5万円から20万円の値が付くこともあります。

 

棗(なつめ)

棗(なつめ)は、抹茶を入れる容器です。香合と同様に茶道具のひとつであり、ナツメの実に形が似ていることから、その名が付けられました。
棗の多くには、蒔絵や螺鈿加工が施されています。なかでも塗師(ぬりし)と呼ばれる有名作家の作品は、高値で取引されるのが特徴です。状態がよく外箱が付いている品であれば、10万円前後の値が期待できます。

 

菓子器

菓子器(かしき)とは、お菓子を入れたり、乗せたりする器のことです。茶席では、縁高(ふちだか)や食籠(じきろう)と呼ばれる菓子器に生菓子が入れられます。ふたのない菓子器には、干菓子を乗せるのが一般的です。
棗に比べ大きな菓子器は、より高値で取引される傾向にあります。作家の作品であれば20万円以上の値が付くこともあるでしょう。
縁高は正式な茶式で用いられる品ですが、ふたのない菓子器は普段使いに適しています。そのため、買取市場でも一定のニーズが見込める品といえるでしょう。

 

著名な漆芸作家

漆器の棗漆器の買取価格は、手掛ける作家によって異なります。特に、高く評価されるのが人間国宝とされる作家の作品です。
繊細で美しい漆器類は、美術的な価値を有する品として評価されます。古い品であるほど希少性が認められ、買取額が高くなるケースもあるでしょう。ここでは、高価買取ができる著名な漆芸作家について紹介します。

 

北村 昭斎

北村昭斎(きたむらしょうさい)は、奈良県在住の漆芸作家です。奈良の正倉院の宝物や春日大社の国宝など、さまざまな漆工芸の文化財の修復を手掛けています。
また、螺鈿の重要無形文化財保持者として、人間国宝の認定を受けている人物でもあります。幾何学文様や自然の風景をデザインした作品は格調高く、第44回日本伝統工芸展では文部大臣賞を受賞しました。
北村昭斎の作品のなかでも、特に人気が高いのが華を描いたシリーズです。螺鈿で椿や牡丹を表現した作品は、上品かつ可憐な雰囲気を醸し出しています。

 

小森 邦衞

小森邦衞(こもりくにえ)は、漆器の名産地である輪島市出身の漆芸家です。2006年(平成18年)には、「髹漆(きゅうしつ)」人間国宝に認定されました。
髹漆とは、漆芸技法の根幹となる「塗り」の技術のことです。漆を塗る素地選びから下地の工程、上塗り、仕上げまで幅広い技術と知識が求められます。
小森邦衞の作品は、漆本来の美しさを追求した艶やかな輝きが特徴です。華美な加工はないものの、やわらかで力強い魅力にあふれています。

 

音丸 耕堂

音丸耕堂(おとまるこうどう)は、香川県生まれの漆芸家です。13歳から讃岐彫りを学び、1955年(昭和30年)には彫漆の重要無形文化財保持者に認定されました。同年には日本工芸会の創立に携わるなど、日本の工芸界に多大な影響を与えた人物です。
讃岐彫りや香川漆器の伝統を継承しつつ、彫漆にレーキ顔料をいち早く取り入れたことでも知られています。これにより、朱や黒が主流だった漆の世界で豊かな色彩表現が可能となりました。
さらに、耕堂は色漆に金銀粉を混ぜる技法も実現しています。作品は華やかで美しく、豊かな表現力にあふれていることが特徴です。

 

増村 紀一郎

重要無形文化財「髹漆」保持者であり、人間国宝でもある増村紀一郎の技法は、バラエティーに富んでいることが特徴です。
自らろくろを挽いて素地を作ったり、木を削ったりするほか、晩年には革素材に漆を施す技法「漆皮(しっぴ)」を積極的に手掛けています。
1997年(平成9年)には、東京芸術大学の教授に就任しています。正倉院宝物「御袈裟箱(おんけさのはこ)」の復元作業は、再び革素材と向き合うきっかけにもなりました。
増村紀一郎の作品「綴目乾漆のぐい呑」は、朱色の美しさとなめらかな手触り、軽やかさが特徴です。一部の作品は東京国立美術館に所蔵されるなど、美術品としての高い価値も有しています。

 

室瀬 和美

人間国宝である室瀬和美(むろせかずみ)は、高度な蒔絵技法を体得している人物です。気品と風格をたたえる作品は、第47回日本伝統工芸展の東京都知事賞をはじめ、数々の受賞歴を誇ります。
古典作品の修復をはじめ、後継者の育成などにも取り組む室瀬和美は、国内外で活躍する漆芸家です。2018年(平成30年)には、パリ装飾美術館で講演会も開催しました。
ハープや大型モニュメント、エレベーターにも漆加工を施すなど、作品のバリエーションは多岐に渡ります。美しさ漆本来の耐久性を兼ね備えた、お椀や棗などの作品も人気です。

 

漆器の買取・査定に関する3つのポイント

漆器の吸い物椀漆器の買取・査定に関するポイントは以下の3つです。

  1. 著名な作家の作品であるか

  2. 天然素材の作品か

  3. 産地がどこか

前述したように、作家の作品は高値で取引される傾向にあります。天然素材で作られた作品も同様です。天然漆は希少性があり、作品自体も高く評価されています。
また、有名産地の作品はコレクターから人気です。買取に出したい漆器がある場合は、これらのポイントも事前にチェックしておきましょう。

 

1.著名な作家の作品であるか

人間国宝に指定されている作品は、高値で取引される傾向にあります。伝統工芸品としてだけでなく、美術品としての価値が評価されることが特徴です。
作品によっては、共箱(ともばこ)と呼ばれる専用の箱がセットになっています。共箱は、作家名や作品名が記されている箱です。
共箱があれば、買取時に作品の価値を証明できます。手元の漆器が専用の箱に入っている場合は、ぜひそちらもあわせて買取に出してください。

 

2.天然素材の作品か

1本の木からわずかな量しか採取できない漆は、貴重な天然塗料です。そのため、近年はウレタン塗装などを使い、漆のように仕上げた製品が販売されています。
また、通常であれば木や土が素材となるなか、プラスチックや合成樹脂を使った製品も見られます。素地や漆が天然素材であるかどうかは、買取市場でも重視されるポイントです。
素人では、それらの違いがわかりづらいことがあります。判断に迷うときは、専門知識のある業者に査定を依頼するのがおすすめです。

 

3.産地がどこか

石川県の輪島市をはじめ、福島県の会津地方など、漆の産地といわれる場所で生まれた作品は愛好家から人気です。一定のニーズが見込まれるため、高値が付く可能性があります。
ただし、なかには比較的リーズナブルな価格で販売されている商品もあります。これらの違いも素人ではわかりづらいところです。
ブランド化されている産地の漆器であれば、古いものでも高価買取が期待できます。骨董品としての価値が評価されるケースもあるため、ぜひ買取業者への相談を検討してみてください。

 

漆器の買取なら永寿堂へお任せください

漆器や骨董品買取の永寿堂漆器の買取は「永寿堂」までご相談ください。伝統工芸品はもちろん、普段使いの器やお盆などの査定も承ります。
経年劣化や事故により傷がついた漆器でも、希少性の高いものは高額査定となる場合があります。ご自身で処分を判断されず、お気軽に無料査定をご依頼ください。
買取は店頭買取と出張買取、宅配買取が可能です。LINEによる簡単査定も承っています。宅配買取は、送料着払いでお送りいただければ査定・買取が可能です。出張買取では、何年も放置された蔵や古民家でも、査定士が伺い一品一品丁寧に査定を行います。
当店は東京や京都、名古屋など、全国のオークション市場での相場を網羅しているため、適切な市場価格を提示できます。
漆器だけでなく、茶道具や西洋アンティークなど、さまざまな品の一括買取も可能です。不要な品をまとめて買取に出したいときも、ぜひ当店までご相談ください。

 

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510
・メール:info@eijyudou.com
・LINE ID:@721crjcp

 

まとめ

漆器買取りのまとめイメージ漆器は、日本で古い歴史をもつ工芸品です。繊細な蒔絵や螺鈿加工を施した作品は、芸術的な価値も有しています。
有名作家や有名産地の作品であれば、高額査定が期待できます。不要な漆器がある場合は、専門知識をもつ業者への査定依頼がおすすめです。
自分では価値がわからない品でも思わぬ価格で取引されるかもしれません。処分したい漆器がある場合は、ぜひ買取業者の利用を検討してみてください。

 

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