茶道における抹茶茶碗の種類を解説!買い取ってもらう際のポイントもご紹介

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茶道における抹茶茶碗の種類を解説!買い取ってもらう際のポイントもご紹介

茶道は、世界中の文化愛好家による関心を集め、人気が高まっています。茶道では茶碗や茶こし、茶釜、水差しといった道具が使われ、いずれも美術品として高い評価を受ける品が多いことが特徴です。今回は茶道で使われる茶碗の種類について、詳しく解説していきます。

【目次】
茶道における抹茶茶碗の基礎知識
 茶道における茶碗とは
 焼き物の種類による「格」とは
茶道に使う茶碗の焼き物の種類一覧
 楽焼
 萩焼
 唐津焼
 備前焼
 信楽焼
 清水焼
茶道に使う茶碗の形状ごとの特徴
 井戸茶碗
 平茶碗
 筒茶碗
茶碗を買い取りしてもらう時のポイント3つ
 1.欠けや割れなどがない良い保存状態で売る
 2.共箱や仕覆などの付属品を揃える
 3.陶芸家によって作られているか確認する
茶碗の買い取りなら永寿堂にお任せ下さい
まとめ

 

茶道における抹茶茶碗の基礎知識

抹茶茶碗の基礎

自宅で楽しめる素晴らしい趣味としておすすめなのが茶道であり、美味しくお茶を点てるためには、自分に合った使いやすい茶碗を選ぶことが重要です。茶碗には信楽焼や備前焼などさまざまな種類が存在し、選ぶ際に迷う方が多いかもしれません。
ここでは、茶道における茶碗とは何か、焼き物の種類による「格」とはどのようなものなのかなどを解説します。茶道初心者やこれから始めてみたいという方は、まず茶道の茶碗についてチェックしてみてください。

 

茶道における茶碗とは

茶道において、道具の中心的な存在である「茶碗」は、単なるお茶を飲むための道具にとどまりません。お茶をいただいた後、茶碗を鑑賞するという所作が作法の一部であり、重要な茶道具です。
また茶碗は、茶室内で季節感を演出する役割も担っています。繰り返しになりますが、茶碗は単なる容器ではありません。茶道の中で一つの芸術品として存在し、茶を点てる人の趣味や品格、心意気がそこに表れます。このことから、茶道道具の中でも茶碗の価値は高いといえるでしょう。

 

焼き物の種類による「格」とは

茶の湯の世界では、古くから茶人の好みに基づいた茶碗の順位や格付けが存在しました。格付けにおける順位は『一楽・二萩・三唐津』といわれており、楽焼(京都)、萩焼(山口県萩市)、唐津焼(佐賀県唐津市)が該当します。またこの3つに続いて「井戸茶碗」も格式高い茶碗とされているそうです。
とくに濃茶を点てる際は、格の高い茶碗が好まれる傾向にあります。したがって楽焼や萩焼、唐津焼、井戸焼などが好まれるでしょう。一方で薄茶に関しては、とくに格などを意識する必要はないとされています。それぞれの茶碗については以降で解説していくため、参考にしてください。

 

茶道に使う茶碗の焼き物の種類一覧

お茶を飲む茶道部屋日本には多くの伝統的な焼き物の産地が存在し、国の伝統的工芸品に指定されている焼き物は32種類にものぼります。茶の湯文化の流行に伴い、権力者たちがこぞって職人へ陶磁器の茶道具の製造を依頼したことで、これらの焼き物産地は発展してきました。
ここでは、茶碗の種類として「楽焼」「萩焼」「唐津焼」「備前焼」「信楽焼」「清水焼」6つを紹介していきます。ご自宅にある茶碗がどのような種類に分類されるのか、またこれから茶碗を購入したい方は、何を選ぶべきかを検討してください。

 

楽焼

「楽焼」とは、わび茶の世界を完成させたことで知られている、千利休が京都の楽家に制作させた陶磁器です。手捏ね(てごね)による成形ならではのわずかなゆがみがあります。しかし、それがかえって温かみと味わい深さを演出しているのかもしれません。
楽焼は茶道に特化した作りとなっており、茶筌を回しやすく、よりお茶を点てやすくするため、底が広がる「茶筌摺り(ちゃせんずり)」の形状が採用されています。さらに飲み口が内向きになっているため、お茶を飲む際に美しくこぼれずに飲めるでしょう。色のバリエーションとしては「黒楽」や「赤楽」などが存在します。

 

萩焼

「萩焼」とは、主に山口県萩市を中心に作られる茶碗です。この焼き物は、かつて茶道との深い関わりがあった毛利一族から始まりました。毛利一族がこの地を治めていたため、とくに茶道で使用される「茶碗」を中心に、萩市は焼き物文化が発展したとされています。
萩焼の特徴は、主に地元で産出される3種類の陶土を組み合わせて作られる、温かみのある色合いです。また窯で焼かれる過程において、自然に生じる微細なヒビ模様である「貫入(かんにゅう)」も特徴としています。
さらに、このヒビの隙間からお茶などがしみ込むことで、使用するほどに器の色合いが変化するのです。この様子は「萩の七化け」と呼ばれ、使うほどに色合いの変化が感じられることも萩焼の大きな魅力とされています。

 

唐津焼

「唐津焼」とは、主に佐賀県唐津市を中心に焼かれる陶磁器のことです。素朴で渋みがあり、土の味わいを感じられる雰囲気が魅力で、この独特な渋みによって唐津焼は、茶人たちにも長年愛されてきました。
唐津焼にはさまざまな装飾方法があり、そのバリエーション豊かな点も特徴です。たとえば、草花や鳥を描いた「絵唐津」や、うわぐすりの表面にまだら模様が現れる「斑唐津(まだらがらつ)」が挙げられるでしょう。さらには2種類のうわぐすりを使い、黒と白のグラデーションが美しく浮かび上がる「朝鮮唐津」などがあります。

 

備前焼

岡山県備前市で生産される「備前焼」は、独特な模様と赤みの強い色合いが目を惹きます。この焼き物は、古墳時代の須恵器の製法を受け継いだものです。高品質な土を使用するのはもちろんのこと、一つひとつを手で成形して乾燥させます。
備前焼は、絵付けや光沢を出すための釉薬(ゆうやく)を使わずに焼成されていることも特徴です。土の質感を十分に楽しめるのも、魅力の一つといえるでしょう。

 

信楽焼

滋賀県で有名な信楽焼は、タヌキの置物でも知られています。この焼き物は、中世から現代まで続く、「日本六古窯」と呼ばれる六つの代表的な窯のひとつです。この窯で焼かれた焼き物は、耐火性に優れているため、大型の作品づくりに適しています。
信楽焼は、長石やケイ石が混ざることで生じる粗い表面が特徴的です。さらに適度な粘性も備えているため小さな作品の制作も可能で、さまざまなサイズや色合いの陶器を作れる優れた焼き物といえるでしょう。

 

清水焼

京都の五条坂周辺には多くの窯元があります。そのような京都において「清水焼」は、府を代表する焼き物です。
これらの焼き物は、現代では京都市東山区や山科区、宇治市で制作されるものも含めて「清水焼」と総称されています。
京都がかつての都であったため、優れた作家たちが集まり、さまざまな技法が取り入れられていることが清水焼の魅力といえるでしょう。

 

茶道に使う茶碗の形状ごとの特徴

多彩な茶碗の形状茶道で使用される茶碗には、さまざまな形状があります。形の違いによってお茶を点てる際の使いやすさが変わるだけではなく、雰囲気や保温性にも影響を与えるでしょう。また季節によっても使い分けられます。

ここでは、茶碗を以下の3つの形状に分けて解説していきましょう。

  • 井戸茶碗

  • 平茶碗

  • 筒茶碗

それぞれの形状について、その特徴をチェックしてください。

 

井戸茶碗

「井戸茶碗(いどぢゃわん)」は、飲み口に向かって広がっていく「すり鉢型」を採用している茶碗です。
丸みが控えめで、お茶を点てるのに便利であるといった特徴があります。茶道での茶碗の格付けにおいて「一井戸・二楽・三唐津」という表現が用いられることもあり、「一楽・二萩・三唐津」が焼き物の種類における格付けであることに対して、こちらは形状における格付けです。
この茶碗はもともと朝鮮で作られていた器ですが、後に日本でも多くの作品が生まれるようになりました。

 

平茶碗

平茶碗(ひらちゃわん)は、名前のとおり平たくて浅い形状が特徴である茶碗です。口が広がっているためお茶が冷めやすく、主に夏の茶席で使用されます。冷めやすいだけではなく、抹茶の表面に広がる泡が広範囲に広がることも夏にぴったりです。表面の泡が涼しげな雰囲気を演出できるでしょう。
平茶碗は見込みが広く、茶筅を振りやすい利点があります。しかしながら、浅い形状だからこそお点前の途中で茶がこぼれやすく、扱いに注意しなければなりません。
初心者には、平茶碗の中でも「馬盥型(ばだらいがた)」と呼ばれるタイプの茶碗がおすすめです。こちらは飲み口の縁に立ち上がりがあり、平茶碗の中でも深さのあるタイプであるため扱いやすいでしょう。

 

筒茶碗

筒茶碗(つつちゃわん)は、深さのある「円筒状」の茶碗です。こちらの茶碗には「半筒茶碗」と「深筒茶碗」の2タイプがあります。前者は、底から中間までの空間が浅い茶碗であり、後者は深いものです。深筒茶碗は高さと厚みがあるため、中身のお茶が冷めにくいことが特徴で、主に12月から2月の「冬の茶席」で使用されます。反対に半筒茶碗は、通年で使用できるといった点が特徴です。
筒茶碗は形状が細長いため、見込みが狭くなっています。茶碗の中で茶筅をしっかりと振るためには、使用者にもある程度の技術が必要です。ただし、飲み口よりも底が広い形状のものを選ぶことで、初心者でも茶筅でしっかりと混ぜられるでしょう。

 

茶碗を買い取りしてもらう時のポイント3つ

茶会のイメージ家の大掃除や倉庫や蔵の整理、相続などによって「茶碗」が見つかった場合、それが高く売れる茶碗かどうかを判別するためのポイントを紹介します。以下に挙げるポイントに該当する項目が多いほど、茶碗が高い価値を持つ可能性が高まるでしょう。
もしもご自宅に使われていない茶碗がある場合は、ここで挙げたポイントを踏まえたうえで、骨董品買取業者への査定依頼をおすすめします。

 

1.欠けや割れなどがない良い保存状態で売る

骨董品を買い取ってもらう際には、必ず保存状態を確認します。茶碗に割れや欠け、ホコリ、ヒビ、修繕痕などがある場合、茶碗の査定金額は低くなってしまうでしょう。
また、釉薬を塗った焼き物に現れる線(貫入)が入ってしまった茶碗も、査定金額が下がる傾向にあります。貫入とは焼き物を焼成して冷ます過程で、陶器の素地と釉薬の収縮度の違いによって釉薬が割れたような状態で固まってしまうものです。貫入の入った陶磁器は、劣化すると線が突き出たように見え、割れたようにも見えてしまうため、査定額も低くなってしまいます。
もちろん実際には割れていないため、使用する上では問題ありません。しかし買取を考える場合にはマイナス要素となってしまいます。

 

2.共箱や仕覆などの付属品を揃える

作家物の茶碗を含む高価な茶碗の場合、通常は「共箱」と呼ばれる箱や、「仕覆(しふく)」と呼ばれる布に包んだ状態で保管されています。とくに数十万単位の買取価格が期待されるような高級な茶碗の場合は、共箱や仕覆が付属しているはずです。茶碗にこれらの付属品があるだけでも、高価な買取が期待できます。
さらに共箱以外にも、簡素であったり古めかしい雰囲気であったりする箱があれば、茶碗の高価買取に有利でしょう。色褪せや時代を感じる匂いなど、古さを感じさせる要素がある箱には、茶碗の価値を高める効果があります。最近の綺麗な箱よりも、やや古ぼけた雰囲気のある箱が好まれるでしょう。

 

3.陶芸家によって作られているか確認する

作家物の茶碗とは、陶芸家(作家)によって手作りされた茶碗のことです。とりわけ十万以上の買取価格が期待できる茶碗は、そのほとんどが作家物でしょう。そのため作家物の茶碗であることが分かれば、高価買取の可能性が大幅に高まります。
作家物の茶碗かどうかは「落款(陶印)」や箱への「墨書き」によって確認できるものです。しかし意図的にサインのない茶碗や、サインが消えてしまって確認できない場合もあるでしょう。しっかりと確認できる状態なのかをチェックしてください。

 

茶碗の買い取りなら永寿堂にお任せ下さい

茶碗など茶道具買い取りは永寿堂へ茶碗の価値を正確に評価するには、専門的な査定が不可欠です。永寿堂では、豊富な骨董品査定の経験を持っており、茶碗の価値を確実に判断いたします。さらに、最短即日での買取も可能です。1点ずつ丁寧に査定するため、安心してご依頼いただけます。ご自宅に使わない茶碗が眠っている方は、ぜひ茶道具の買取り店である永寿堂へお問い合わせご連絡ください。

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510
・メールフォーム:https://www.eijyudou.com/contact/
・LINE ID:@721crjcp

 

まとめ

茶碗の種類についてまとめイメージ茶碗は、茶道具の中でも基本的な道具であり、重要な道具として位置づけられています。茶碗の買取価格は様々であり、広範囲な価格帯が特徴です。素人にとっては価値がないように見える茶碗でも、高額で買い取られる場合もあるかもしれません。例えば、サインがあるだけで数十万〜百万単位の買取価格がつくものも多数存在しています。
もし自宅に眠っている茶碗がある場合は、ぜひ骨董品買取店の永寿堂をご検討ください。

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