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リトグラフと版画の違いとは?絵画としての特徴や価値について簡単に 解説

みなさんはリトグラフと版画の違いについて、ご存じでしょうか?リトグラフとは、平板石灰岩に油性インキを塗布し、絵を描いたのちに石灰岩に酸をかけて固定する技法のことです。一方で版画には、木版画や銅版画などの技法が含まれます。

【目次】
リトグラフと版画の違い
リトグラフとは
 リトグラフの特徴
 リトグラフの有名作品
 価値が高いものの相場
版画とは
 版画の特徴
 リトグラフ以外の技法
リトグラフの高価買取されるポイント
 保存状態が良いか
 絵や作家に人気があるか
 サインがあるか
 エディションナンバーが記載されている
 「E.A.」や「A/P」といった特別な記号が記載されている
リトグラフ・版画の買取なら永寿堂にお任せ下さい
まとめ

 

リトグラフと版画の違い

リトグラフのメインイメージ「リトグラフ」と「版画」は似ていますが、実は細かい違いがあります。リトグラフは「版画の一種」です。版面に石を用いたものが「石版画」に分類され、リトグラフと呼ばれます。
日本における「版画」の原点は版に木材を使った「木版画」とされており、石版画として知られるリトグラフは、木材を使用した版画よりも耐久性や精緻性が高いといった点が特徴的です。そのため原本を大切に保存すれば、長期間にわたって絵画の複製を作れるというメリットがあります。

 

リトグラフとは

リトグラフを観賞するイメージ前述したようにリトグラフとは版画の一種であり、版面に石の素材を用いた石版画に分類されるものです。リトグラフは、版画の中でも美しい線やタッチを表現でき、豊かな色彩表現が可能なことで知られています。
その作品の特徴としては、独特の柔らかなタッチや色鮮やかな印象が挙げられるでしょう。代表的な作品は、エドガー・ドガの「ダンサーのスケッチ」や、エドヴァルド・ムンクの「叫び」などです。
ここでは、リトグラフの特徴や有名作品などを解説していきます。

 

リトグラフの特徴

最初に、平面的な石や金属板に描画してそのまま印刷する版画を指す「平版画」について説明します。平面的な版面に描画材料を使って描き、版面を彫らずに印刷するために「平版」と呼ばれているのです。
描画材料に含まれる油性分を版面に乗せ、薬品を使って固定します。その後、版面に水を含ませながら油性インクをのせることで、油性分を含んだ部分にはインクがのり、描画されていない部分には水の膜ができてインクが乗らないようになるのです。
印刷する際には版面に紙をのせ、プレス機で圧力をかけて印刷します。このように、水と油の反発する性質を利用することで印刷する化学的な版画こそが「リトグラフ」と呼ばれるものです。リトグラフは高い耐久性と精緻性を持ち、現在では版画の一種として広く知られています。

 

リトグラフの有名作品

リトグラフで作品を作る手順としては、まず「描画」をおこないます。油性マジックやクレヨンなど、油分の多い描画材を使用して手の油分にも注意しながら描画し、次に天然樹脂であるアラビアゴムを塗り、安定させるために1日から1週間程度放置します。
その後、灯油やシンナーなどで描画材を溶かし、エゲンラッカーとチンクタールでコーティングして水で洗い流すと完了です。
このような工程を経て作られるリトグラフの代表的な作品には、以下のようなものがあります。

  • ピエール・ジャン=ピエール・カシニョール『バルバラ』

  • エドヴァルド・ムンク『叫び』

  • ボナール:デサーテッド『通りの2匹の犬』

  • フジコ・ヘミング『ピアノ練習・夜に』

 

価値が高いものの相場

「絵画が好きで、気に入った作品があれば飾りたい」と考えている方もいるでしょう。しかしシャガールやピカソなど、有名画家のリトグラフは偽物も多く、美術品には100万円以上の高額なものもあります。
そのため10万円から20万円のリトグラフは、比較的安価といえるかもしれませんが、それでも数万円は貴重なお金です。お金を支払う以上は本物を手に入れ、将来手放した際には買い取ってもらえるような作品を選びましょう。

 

版画とは

筆や絵具のイメージ版画とは、複数の同一の作品を制作するために用いられる技法のことです。版画は、印刷するために複数回の手順が必要であり、その過程で版を作成します。版画の特徴は、その手順によって作品に繊細で美しい仕上がりをもたらすことです。
版画にはリトグラフ以外にも、エッチングや木版画、リノカットなどの技法があります。それぞれの技法によって、異なる表現が可能です。版画の魅力に惹かれ、多くの人々が版画作品を収集しています。

 

版画の特徴

版画と手描きの大きな違いは、「版画は原板があれば何枚も作れる」という点です。ただし版を重ねるたびに原版が傷んでいくため、無限に刷り続けることはできません。
しかし一つの版から200枚刷れば、200枚の本物の作品ができるのです。一枚しかない原画を手に入れるよりも手軽に、より多くの人が本物の作品を手に入れられます。ただし制作された枚数が多いと、一枚当たりの価格はより安価になるでしょう。
水彩画や油彩画などを購入できるのは、裕福な人だけといったイメージですが、版画ならば裕福ではなくても、有名なアーティストの作品に手が届きやすいかもしれません。

 

リトグラフ以外の技法

版画には多種多様な技法があり、それに応じて使われる原版の素材も異なるのです。たとえば木版画は木の板を彫刻刀で彫り、線や面を浮き上がらせていきます。柔らかい木を使うため、木版画は太く重い線で力強い印象を与えてくれるでしょう。
一方、銅板に「ニードル」と呼ばれる道具を使って線を描く「エッチング」という技法は、細い線で緻密な絵を描くものです。繊細で優しい雰囲気や、荒々しくとがった印象など、さまざまな表現ができます。各技法に独自の特徴があり、それぞれに異なる魅力があるのです。

 

リトグラフの高価買取されるポイント

リトグラフに手彩のイメージ版画の中でもリトグラフは高価買取されることが多く、その理由はさまざまです。まずは保存状態が良いかどうかが重要なポイントといえます。経年劣化による変色やキズ、汚れが少ない作品ほど高く評価されるでしょう。また、絵や作家に人気がある場合も高価買取される傾向にあります。
さらに、サインやエディションナンバーがあるかどうかも重要なポイントです。とくに限定版の場合は、エディションナンバーが記載されているかどうかが価値を左右します。また「E.A.」や「A/P」といった特別な記号が記載されている場合は、さらに作品の価値が高まることもあるでしょう。

 

保存状態が良いか

美術品と同様、リトグラフの価値は保存状態によって左右されます。また作品や作家の知名度が高い場合、そのリトグラフの価値も高くなるでしょう。逆に知名度の低い画家や作品の場合は、売却価値も低くなる傾向にあります。
シャガールやピカソによって作られたリトグラフは、高価であることが一般的です。しかし、ほかの作者が作ったものであれば、安価なものから高価なものまで存在します。

 

絵や作家に人気があるか

先にも軽く触れたように、絵や作家が人気なものほど作品は高額買取が期待できます。
シャガールはリトグラフの世界でも人気が高い画家で、版画作成を認めた職人は彼の生前ただ1人でした。そのためシャガールのサイン入りの版画はとくに人気があり、200万円を超えるものもあります。
ピカソも有名な画家で、リトグラフも相場が高いです。将来手放したくなったときにも買い手がつきやすい作家で、資産価値も高いとされています。ただし、人気作家ゆえにリトグラフの質には注意が必要です。

 

サインがあるか

版画作品において、サインは作家が作品を完成した後に直接署名するもので、通常はリトグラフの右または左下など任意の場所に鉛筆などで書き込まれています。19世紀以前の版画作品ではサインをする習慣はなかったとされていますが、19世紀末には作家が自身の作品であることを証明するためにサインするようになりました。
有名作家であっても、サインのない作品であれば数万円で手に入れることが可能です。ただしその場合は、作家の死後に大量に印刷されたものである可能性が高く、いわば大量生産品となっています。

 

エディションナンバーが記載されている

版画作品に記されるエディションナンバーは、作家が制作した版画の枚数を示すものです。通常20/100のように表記され、これは制作された100枚のうち20番目のものであることを意味します。
このエディションナンバーの制定は、1960年に開催された第3回国際造形芸術会議における宣言で決定されました。この宣言により、版画作品は限定部数と通し番号が振られ、作品としての重要性や価値を持つようになったとされています。
さらに版画制作技術の多様化によって、作家たちは積極的に印刷技術を活用するようになりました。

 

「E.A.」や「A/P」といった特別な記号が記載されている

「E.A.」はフランス語の「エプルーヴ・ダルティスト」、 「A/P」は英語の「アーティストプルーフ」という意味です。
これらは作家が自身の作品を管理するために、保存していた作品であることを示しています。これもまたエディションナンバーが付与されたものと同等の価値を持っているのです。ただし、これらのマークがあるだけですべての作品の価値が高まるわけではありません。

 

リトグラフ・版画の買取なら永寿堂にお任せ下さい

リトグラフや版画や絵画の買取りは永寿堂へリトグラフや版画を売却するのならば、作品の価値を正しく査定してもらう必要があり、そのためには適切な業者を選ぶべきでしょう。業者を選ぶ際は「実績」や専門店で判断するのがおすすめです。
永寿堂ではリトグラフと版画、いずれの買取実績も豊富にございます。買取業者にお悩みの方は、ぜひ骨董品買取専門店 永寿堂をご利用ください。

 

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510

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まとめ

リトグラフと版画の違いまとめイメージ「リトグラフ」は版画の一種であり、版面に石を用いたものであることは、おわかりいただけたでしょう。また版画作品には、サインやエディションナンバーといった情報が付与され、作品の認証や価値を保証するために重要な役割を果たしていることがわかります。
自宅で保管しているリトグラフや版画が、もしかすると非常に価値の高い作品であるかもしれません。この機会に、ぜひ売却を検討してみてください。

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