
軍服、特に本物の軍服を手に入れることは、コレクターや愛好家にとって大きな喜びです。
しかし、市場には本物そっくりのレプリカや偽物が多く出回っており、見分けるのは容易ではありません。
今回は、軍服の真贋(しんがん)を見極めるための様々な方法をご紹介します。
タグの情報から素材、縫製、細部に至るまで、多角的な視点から解説することで、より確実な判断を下せるようお手伝いします。
本物と偽物の違いを理解し、安心して軍服収集を楽しんでいただくための情報を提供します。
【目次】
軍服の本物の見分け方!タグから読み解く重要なポイント
コントラクトナンバーの確認方法
製造メーカーの特定方法
NSN(National Stock Number)による照合
ミルスペックタグの表記内容の確認
素材と縫製から軍服の真贋を見極める
素材の質感と特徴
縫製の精巧さとステッチの種類
ボタンやジッパーなどの金具の品質
細部ディテールで本物を見抜く!
ボタンやポケットなどの形状
タグやラベルの位置と縫い付け方
独特の匂いや経年変化
全体的なシルエットと着心地
まとめ
骨董品や軍物の買取は永寿堂へおまかせ下さい!
軍服の本物の見分け方!タグから読み解く重要なポイント
コントラクトナンバーの確認方法
軍服のタグには、コントラクトナンバーと呼ばれる契約番号が記載されています。
これは、軍と製造業者間の契約を識別するための番号で、通常は英数字の組み合わせで表示されます。
コントラクトナンバーの先頭には、契約を締結した機関を示すアルファベット(例:DLA、DSA、SPOなど)が付記されており、その後の数字は契約年を表す場合があります。
例えば「DLA100-83-C-0573」であれば、1983年に締結された契約番号である可能性が高いです。
コントラクトナンバーは、軍服の製造時期や製造業者を特定する重要な手がかりとなります。
偽物やレプリカには、この番号が正しく記載されていない場合や、全く異なる番号が記載されている場合があります。
コントラクトナンバーをデータベースと照合することで、その軍服が本物であるかどうかの確認を行うことが可能です。
製造メーカーの特定方法
タグには、軍服を製造したメーカー名が記載されている場合があります。
有名なメーカーであれば、その信頼性から本物である可能性が高まります。
しかし、あまり知られていないメーカーの場合、真偽の判断は難しくなります。
製造メーカーを特定するには、タグに記載されている情報を手がかりにインターネット検索を行うのが有効です。
製造メーカーのウェブサイトや、軍需品に関するデータベースなどを参照することで、そのメーカーが実際に軍服を製造していたか、また、その軍服の製造時期と一致するかどうかを確認できます。
NSN(National Stock Number)による照合
NSN(National Stock Number)は、アメリカ国防省が使用する備品管理番号で、13桁の数字で構成されています。
軍服のタグにNSNが記載されている場合、その番号をインターネット上のデータベースで検索することで、その軍服が実際に軍で使用されていた物かどうかを確認できます。
検索結果から、軍服の種類、サイズ、製造時期などの情報が得られ、本物であるかの判断に役立ちます。
NSNが記載されていない、または記載されているNSNがデータベースに存在しない場合は、偽物やレプリカの可能性が高いです。
1970年以前の軍服には、NSNではなく11桁のFNSが使われていた点にも注意が必要です。
ミルスペックタグの表記内容の確認
ミルスペックタグには、軍の規格に沿って製造されたことを示す情報が記載されています。
タグには素材、サイズ、製造年などの情報が記載されており、これらの情報が軍の公式記録と一致するかを確認することで、真贋を判断できます。
ミルスペックタグの表記が曖昧であったり、記載内容に不自然な点がある場合は、偽物やレプリカの可能性があります。
特に、コントラクトナンバー、製造メーカー、NSNなどの情報は、本物を見分ける上で重要な要素となります。
素材と縫製から軍服の真贋を見極める
素材の質感と特徴
本物の軍服は、耐久性と機能性を重視して製造されているため、素材の質感が重要です。
使用されている素材の種類、その質感、そして経年変化による風合いなどを確認することで、真贋を見極めることができます。
例えば、ナイロン素材であれば、その光沢やハリ、そして経年劣化による色褪せ具合などをチェックします。
コットン素材であれば、その織り方や密度、そして触り心地などを確認します。
素材の質感は、経験に基づいた判断が必要となる場合もありますが、本物とレプリカでは、素材の質に明確な違いがあることが多いです。
縫製の精巧さとステッチの種類
軍服の縫製は、その耐久性と機能性を左右する重要な要素です。
本物の軍服は、高い縫製技術によって作られており、ステッチは均一で丁寧な仕上がりとなっています。
一方、レプリカや偽物は、縫製が雑であったり、ステッチが不均一であったりすることがあります。
縫い目のほつれ、ステッチの乱れ、糸の材質など、細部まで注意深く観察することで、真贋を見極めることができます。
特に、重要な箇所の縫製(例えば、ポケットやボタンの取り付け部分など)は、特に注意深く確認する必要があります。
ボタンやジッパーなどの金具の品質
ボタンやジッパーなどの金具も、軍服の品質を判断する上で重要な要素です。
本物の軍服に使用されている金具は、耐久性が高く、変形や破損しにくいものが使用されています。
一方、レプリカや偽物には、安価な金具が使われていることが多く、すぐに変形したり、破損したりすることがあります。
金具の材質、その仕上げ、そして経年変化による劣化具合などをチェックすることで、真贋を見極めることができます。
細部ディテールで本物を見抜く!
ボタンやポケットなどの形状
ボタンやポケットなどの形状にも、本物とレプリカの違いが現れる場合があります。
本物の軍服は、そのデザインや機能性、そして製造時期によって、ボタンやポケットの形状が微妙に異なります。
これらの細部の違いを把握することで、真贋をより正確に判断できるようになります。
例えば、ボタンの材質、サイズ、そして取り付け方など、細部まで注意深く観察する必要があります。
ポケットの形状、サイズ、そして位置なども重要なポイントとなります。
タグやラベルの位置と縫い付け方
タグやラベルの位置や縫い付け方にも、本物とレプリカの違いが現れる場合があります。
本物の軍服は、タグやラベルの位置が正確に決められており、丁寧な縫い付けがされています。
一方、レプリカや偽物は、タグやラベルの位置がずれていたり、縫い付けが雑であったりすることがあります。
タグやラベルの材質、その印刷方法、そして縫い付けに使われている糸なども、真贋を見極める上で役立つ情報となります。
独特の匂いや経年変化
長年着用された本物の軍服には、独特の匂いや経年変化による風合いが感じられる場合があります。
これは、レプリカや偽物では再現が難しい要素です。
ただし、この判断は、経験に基づいた主観的な要素が強く含まれるため、他の判断材料と合わせて総合的に判断する必要があります。
全体的なシルエットと着心地
本物の軍服は、そのデザインや機能性によって、独特のシルエットと着心地を持っています。
レプリカや偽物では、このシルエットや着心地を完全に再現することは困難です。
着用感やシルエットを比較することで、真贋を判断できる可能性があります。
まとめ
今回は、軍服の真贋を見極めるための様々な方法をご紹介しました。
タグの情報、素材、縫製、細部ディテールなど、多角的な視点から確認することで、より正確な判断を下せるようになります。
しかし、全ての方法が必ずしも有効とは限りません。
複数の方法を組み合わせて総合的に判断することが重要です。
軍服の真贋を見極めるには、知識と経験、そして細部への注意が必要となります。
この記事が、皆様の軍服収集の一助となれば幸いです。
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